「等級って何?保険料とどう関係するの?」
自動車保険の等級制度は理解しているようで意外とわかっていない方が多いテーマです。実は等級の仕組みを正しく理解するだけで、保険料が年間数万円単位で変わってきます。
保険募集人として日々お客様の相談に乗ってきた経験から、等級制度の基本から「保険を使うべきか・使わないべきか」の判断基準まで、わかりやすく解説します。
等級制度の基本
1〜20等級とは何か
自動車保険には1〜20等級の「ノンフリート等級制度」があります。等級が高いほど保険料の割引率が大きくなり、等級が低いほど割増率が高くなります。
新規加入時は原則6等級からスタートします。無事故で1年間過ごせば、翌年は1等級アップです。20等級が最高で、最大63%程度の割引が受けられます
等級ごとの割引・割増率の目安
| 等級 | 割引・割増率の目安 |
| 1等級 | 約64%割増 |
| 3等級 | 約28%割増 |
| 6等級(新規) | 約4%割増 |
| 10等級 | 約30%割引 |
| 15等級 | 約50%割引 |
| 20等級 | 約63%割引 |
等級が下がる仕組み
3等級ダウン事故と1等級ダウン事故の違い
保険を使うと等級が下がりますが、事故の種類によって下がり方が異なります。
3等級ダウンになるケースは対人・対物事故、自損事故、車両保険を使う場合のほとんどです。翌年から3等級下がり保険料が大幅に上がります。
1等級ダウンになるケースは台風・洪水などの自然災害、盗難、飛び石によるガラス破損などです。翌年から1等級だけ下がります。
等級ダウンによる保険料への影響
例えば現在15等級の方が3等級ダウン事故を起こすと翌年は12等級になります。さらに翌々年は無事故であれば13等級に回復しますが、元の15等級に戻るまでは3年です。この間の保険料上昇額を計算すると、修理費用より保険を使わない方が得なケースが多いのです。
保険を使うべき場面・使わない方が良い場面
保険募集人が教える判断基準
保険を使うかどうか迷ったときの判断基準はシンプルです。修理費用と今後3年間の保険料上昇額を並べて比べるだけ。
具体的な計算例をお伝えします。現在15等級・年間保険料8万円の方が修理費用15万円の事故を起こした場合、保険を使うと12等級になり翌年の保険料は約12万円に上がります3年間の追加負担額は約12万円になるため、修理費用15万円より高くなってしまいます。この場合は保険を使わず自己負担した方が得です。
迷ったらシミュレーションを依頼する
事故が起きたときは焦らず保険会社または代理店に「等級ダウン後の保険料シミュレーション」を依頼してください。数字で比較することで正しい判断ができます。ガソリンスタンドで保険を契約しているお客様にも必ずこのアドバイスをしています。
保険を使うか使わないか、私はこう判断しています
相談を受けたときにやることは、いつも同じです。修理の見積額と、保険を使ったときに3年間で上がる保険料。この2つを並べて比べます。
- 修理費のほうが安い → 保険は使わず、自費で直すことをおすすめします
- 3年間の値上がりのほうが安い → 保険を使ったほうが得です
計算そのものは難しくありません。難しいのは、見積もりを取らないとこの比較ができないことです。だから相談を受けたら、まず修理の見積もりを取ってきてもらいます。金額が分からないうちは、誰にも答えが出せません。
そして、もうひとつ正直に書いておきます。手元に修理代がなければ、損得の計算がどうであれ保険を使わざるを得ません。「使わないほうが得ですよ」と言われても、払えないものは払えない。そこは、きれいごとを言っても仕方のないところです。
等級の話は数字の話に見えますが、最後はいま手元にいくらあるかで決まります。
等級を引き継ぐ際の注意点
保険会社を乗り換えても等級は引き継げる
等級は保険会社を変えても引き継げます。更新時に他社に乗り換える場合でも、現在の等級がそのまま新しい保険会社に引き継がれる形です。これを知らずに「乗り換えると等級がリセットされる」と思っている方が意外と多いです。
家族間での等級の引き継ぎ
家族間で車を譲渡する際に等級を引き継げるケースがあります。例えば20等級の親から子どもへ車を譲渡する場合、等級も一緒に引き継げることがあります。ただし保険会社や条件によって異なるため、必ず事前に確認してください。
セカンドカー割引を活用する
2台目以降の車を新規で保険加入する場合、「セカンドカー割引」が適用されると7等級からスタートできます。通常の6等級より有利なので積極的に活用しましょう。
等級を上げるための実践ポイント
現役保険募集人として、等級を効率よく上げるために実践してほしいことを3つお伝えします。
軽微な損害は保険を使わず自己負担することで等級を守ることができます。安全運転を心がけて無事故を継続することが最も確実な方法です。毎年の更新時に現在の等級と割引率を必ず確認して、乗り換えた方が得かどうかを比較してみてください。
まとめ 等級制度を理解して保険料を賢く節約しよう
等級制度のポイントをまとめます。新規加入は6等級スタートで毎年1等級ずつ上がります。事故で保険を使えば3等級または1等級のダウンです。修理費用と今後3年間の保険料上昇額を比較して保険を使うかどうかを決めます。保険会社を乗り換えても等級は引き継げます。
現在の保険料が適正かどうか気になる方はまずは一括見積もりで比較してみてください。





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