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車を売るなら車検前?車検後?【車検も買取もする店長の結論】

小さなガソリンスタンドの整備場の前に止めた銀色のコンパクトカーを、作業服の店員がクリップボードを持って確認している 保険・カーライフ

車検の満了日が近づいて見積もりを見たら、思っていたより高かった。そんなとき「このまま車検を通すか、いっそ売ってしまうか」と迷う方は少なくありません。ネットで調べると「車検前に売るのが得」「車検を通してから売ると高くなる」と、書いてあることがばらばらです。

私はガソリンスタンドの店長として、車検の見積もりを出す立場と、車を買い取る立場の両方で、10年以上お客様と向き合ってきました。両方を見ているからこそ、お伝えできることがあります。

売ると決めているなら、車検の前に売るのが基本です。ここでは、その理由と、例外になる「通してから売る」ケース、車検が切れた車の売り方、戻ってくるお金の扱いまでまとめます。

こんなお悩みありませんか
  • 車検の見積もりが高くて迷う
  • 車検を通すと査定は上がる?
  • 車検が切れたら売れない?
  • 自賠責や税金は戻ってくる?
ノア
ノア

車検通してから売ったほうが、高く買うてもらえるんちゃうの?

テンチョー
テンチョー

そう思う人は多いね。でも車検にかけたお金が、そのまま査定に上乗せされるとは限らないんだ。

\ 車検切れの車で困っている方へ /
車検が切れた車の売り方に飛ぶ

車を売るなら車検前が基本

車を売るなら車検前が基本の図。車検前に売るのが基本、通してから売るのは損しやすい、納車待ちのときだけ例外

車を手放すつもりなら、車検を受ける前に売るのが基本です。私の店でも、売ると決めたお客様に車検を通してから売るようにすすめることは、基本的にありません。車検にかかる費用は、売るときの査定額にそのまま上乗せされるとは限らないからです。例外は、次の車の納車が間に合わないときくらいです。まずは基本の考え方を3つに分けて紹介します。

\ 車検を通すか迷っている方へ /
高い見積もりの考え方に飛ぶ

査定に乗りにくい車検代

車検を通すと、整備や部品の交換に費用がかかります。そのお金をかけても、買取額が同じだけ上がるわけではありません。

売ると決めているなら、車検代を払わずに売るほうが、手元に残るお金は多くなりやすいです。

通して売るのは例外

私の店で「車検を通してから売る」のは、基本的に次の車の納車が間に合わないときだけです。くわしくは4つ目の章で説明します。

すぐに乗り換えられるなら、通す理由はほとんどありません。

見積もりと同じ時期の査定

車検の見積もりを取ったら、同じ時期に査定も受けておくのがおすすめです。車検代と、いま売った場合の金額を並べると判断しやすくなります。

数字を並べてから決めれば、あとで「通さなければよかった」と後悔しにくくなります。

テト
テト

車検代と査定額を並べて比べるんやな。それなら迷わへんわ。

車検前の高い見積もりは考えどき

作業服と帽子の男性が、車検の見積もり書を手に取って考え込んでいる。机には電卓と車の鍵

車検を通すか売るかで迷うのは、たいてい見積もりが高くなったときです。私の店でも、高額な見積もりを見て手が止まるお客様がいます。高い見積もりが出たときは、その車にあと何年乗るかを考え直すタイミングです。今回の車検だけでなく、このあとにかかりそうな修理まで見ておくと、判断を間違えにくくなります。私が実際にかけている言葉も紹介します。

迷うきっかけは高い見積もり

見積もりがいつもどおりの金額なら、迷わず車検を通す方がほとんどです。迷い始めるのは、部品の交換が重なって金額が大きくなったときです。

「思ったより高い」と感じたら、そのまま通す前に一度立ち止まってみてください。見積もりの中身の見方は、車検20万は買い替えどき?で解説しています。

これから先の修理費

今回の車検は通せても、年数や走行距離がかさんだ車は、このあとも高い修理が続くことがあります。今回の金額だけで決めると、次の車検や故障のときにまた同じことで迷います。

今回の見積もりに加えて、これからかかりそうな修理も数えて考えます。

次の車に回すという考え方

高い見積もりで迷っているお客様には、私はこんなふうにお声がけしています。

テンチョー
テンチョー

今回は車検を通せても、このあとも高い修理が必要になる可能性が高いですよ。そのお金を次の車に使うほうが良くないですか?乗り換えも考えてみませんか?

車検代を「古い車の延命」ではなく「次の車の頭金」に回す、という考え方もあります。

車検の残りと買取額

車検の残りと買取額の図。解体する前提の古い車は重量税や自賠責の戻りがあり残りが効く、値段がつく人気の車は車そのものの価値が中心

車検の残り期間で買取額が変わるのか。答えは「車による」です。買い取る立場から見ると、残り期間が効いてくる車と、あまり関係しない車があります。特に、廃車にするかどうかという古い車ほど、車検の残りが長いほうが高く買いやすくなります。その理由は、解体したときに戻ってくるお金があるからです。くわしく見ていきます。

車によって変わる買取額

車検の残り期間が買取額にどれだけ影響するかは、車の年式や状態、人気によって変わります。どの車でも残りが長ければ高くなる、というものではありません。

車検の残りより、車そのものの価値のほうが金額を大きく左右します。

廃車寸前の車は残りが効く

国税庁によると、車を解体して抹消登録するとき、車検の残りが1か月以上あれば、残り期間に応じた自動車重量税が還付されます(国税庁)。自賠責保険も、解約すると残りの期間に応じたお金が戻ります。

解体する前提の車なら、車検の残りが長いほど戻るお金が増えるので、そのぶん高く買いやすくなります。廃車と買取の違いは、廃車と買取はどっちが得?でまとめています。

自賠責と重量税は込みの金額

私の店では、自賠責保険と重量税のぶんも含めた金額で、買取額をお伝えしています。お客様が別に手続きをして、お金を受け取るわけではありません。

査定額を比べるときは、自賠責や重量税が込みの金額かどうかを店に確かめておくと安心です。

車の状態車検の残り買取額への影響
人気があり値段がつく車効くこともある車そのものの価値が中心
解体する前提の古い車長いほど有利重量税・自賠責の戻りが効く

車検を通して売るのは納車待ち

店のカレンダーの車検満了日と納車日を柴犬のノアが指さし、鍵を持ったトラ猫のテトの横でテンチョーが腕を組んで考えているイラスト

車検を通してから売るほうがいいケースは、基本的にはありません。例外は、次の車の納車が今の車の車検満了日に間に合わないときです。次の車が来るまで今の車に乗る必要があるなら、車検を通すしかありません。最近は新車の納車に時間がかかることも多く、こうしたケースは珍しくなくなりました。店の事情も含めて紹介します。

間に合わない新車の納車

新しい車を注文しても、納車まで長く待つことがあります。今の車の車検が先に切れてしまうと、そのままでは公道を走れません。

次の車の納車日と、今の車の車検満了日を先に並べて確かめておきます。

代車を出し続けられない事情

車検が切れる車の代わりに、店が代車を出すこともあります。もっとも、納車まで長くかかると、代車を出しっぱなしにするわけにはいきません。

そのため、納車までのつなぎとして車検を通すように案内する店は多いと思います。

通す前に受けたい査定

車検を通すことになっても、先に査定だけ受けておくと安心です。いまの金額が分かれば、車検にどこまでお金をかけるかも決めやすくなります。

つなぎで通す車検なら、最低限の整備で済ませる相談もできます。

ノア
ノア

次の車が来るまで乗らなあかんときだけ、通すんやな。

車検が切れた車の売り方

住宅街で白いコンパクトカーを積載車の荷台に載せ、作業員がウインチのワイヤーを付けて引き取っている

うっかり車検が切れてしまった車でも、売ることはできます。私の店でも、車検が切れた車を買い取ったことがあります。ただし、車検が切れた車は公道を走れないので、自分で運転して店に持ち込むことはできません。車検が切れたと気づいた時点で、まず店に相談するのが近道です。運び方と、そのときにかかる費用の扱いを知っておくと、慌てずに済みます。順番に説明します。

公道を走れない車検切れの車

近畿運輸局は、車検が切れた車に使う仮ナンバー(臨時運行許可)は検査や登録などの目的に限られ、それ以外で走らせると無車検運行として罰則の対象になると案内しています(近畿運輸局)。自賠責保険も切れていれば、国土交通省によると違反点数6点で、すぐに免許停止になります(国土交通省)。

「店まで少しだけ」でも、車検が切れた車は運転しないでください。

積載車での引き取り

私の店で車検切れの車を買い取ったときは、積載車で車を取りに行きました。店によっては、出張査定と引き取りをまとめて頼めるところもあります。

車検が切れた車を売るなら、引き取りまで頼める店を選ぶのが確実です。

引き取り費用の扱い

積載車で引き取りに行くと、そのための費用がかかります。私の店では、回収の料金を別にいただくか、買取額と相殺するかのどちらかにしています。

引き取りの費用が別にかかるのか、買取額から引かれるのかは、申し込む前に確かめておきます。

車検前に売るとき戻るお金

車検前に売るとき戻るお金の図。売るときは自賠責と重量税は買取額に込み、自動車税は店が相当額を払うか買取額に込み。廃車なら自賠責は解約で戻り、重量税は還付、自動車税は月割りで戻る

車検前に売るとき、気になるのが自賠責保険や税金の「戻ってくるお金」です。売った場合と、廃車にした場合では、戻り方が違います。売る場合は、役所や保険会社から直接戻るのではなく、買取額の中で精算されるのがふつうです。この違いを知らないと、査定額を比べるときに計算がずれてしまいます。私がお客様に説明している内容と、公式に決まっていることを分けて紹介します。

込みで出される自賠責と重量税

私の店では、自賠責保険と重量税の残りのぶんは、買取額に含めてお伝えしています。売ったあとに、お客様が自分で手続きをする必要はありません。

別に戻ってくるお金だと思っていると、二重に数えて期待してしまうので注意が必要です。

自動車税は店の精算

東京都主税局によると、自動車税は4月1日の持ち主にその年度分が全額かかり、年度の途中で名義が変わっても、月割りで戻る仕組みではありません(東京都主税局)。

そのため、残りの月のぶんを買取店が「相当額」として支払うか、買取額に含めて提示するのが一般的です。どちらの扱いかは、査定のときに確かめておきます。4月1日をまたぐときの注意は、車を売るなら年末?年明け?で書いています。

廃車なら戻るお金

車を解体して抹消登録した場合は、手続きによってお金が戻ります。重量税は車検の残りが1か月以上あれば還付され、自動車税(普通車)は抹消した月までの月割りになります。

値段がつきにくい古い車でも、こうした戻りがあるぶん、廃車より買取のほうが得になることがあります。

車検前に売るときのお金の流れ
  • 自賠責・重量税は買取額に込み
  • 自動車税は店が相当額を精算
  • 廃車なら重量税は還付
  • 込みかどうかは査定で確認

車検前に売る店の選び方

車検前に売る店の選び方の図。いつもの店にまず相談、ほかの店とも1つは比べる、車検切れが近いなら出張査定

売ると決めたら、次はどこに売るか。私の店でも買い取りをしているので、お客様にはまず「うちで買い取らせてください」とお願いしています。それでも、ほかの店と比べて価格差があまりに大きいときは、高く買ってくれる店に売るのがいいとお伝えしています。買い取る側としては複雑ですが、お客様にとってはそれが一番だからです。店選びで見ておきたい点は、次の3つです。

まずは付き合いのある店

車検や点検を頼んでいる店なら、その車の整備の記録や状態をよく知っています。売るときの相談もしやすく、手続きもまとめて進められます。

いつもの店に、車検の見積もりと一緒に買取の金額も聞いてみてください。ガソリンスタンドで車を売るときの流れは、ガソリンスタンドで車は売れる?で紹介しています。

価格差が大きいなら高い店

同じ車でも、店によって買取額が違うことがあります。得意な車種や、売り先が店ごとに違うためです。

いつもの店の金額だけで決めず、ほかの店の金額も1つは聞いて比べるのがおすすめです。ディーラーの下取りが安くなりやすい理由は、ディーラーの下取りが安い理由で書いています。

出張査定という選び方

車検が切れそうな車や、動かすのが不安な車なら、自宅まで来てくれる出張査定が便利です。店まで運転していく必要がありません。

車検の満了日が近いなら、引き取りまで頼める店を選んでおくと慌てずに済みます。

車買取のソコカラは、古い車や走行距離の多い車、故障車も買取の対象で、出張査定と引き取りは無料です。公式サイトでは、車検が切れた車も買い取れると案内しています。一括査定の向き不向きは、車の一括査定はやめたほうがいい?で書いています。

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よくある質問

Q1. 車検前に売るなら査定はいつまでに受ければいいですか?

車検の見積もりを取るのと同じ時期に、査定も受けておくのがおすすめです。車検は満了日の2か月前から受けられるので、その前後に並べて比べると判断しやすくなります(車検はいつから受けられる?)。

Q2. 車検を通したばかりの車を売ると損ですか?

車検にかけた費用が、そのまま買取額に上乗せされるとは限りません。売る予定があるなら、車検の前に決めるほうが余計な出費をおさえられます。

Q3. 車検が切れた車を自分で運転して店に持ち込めますか?

できません。車検が切れた車で公道を走ると、法律違反になります。積載車での引き取りや、出張査定を頼める店に相談してください。

Q4. 車検前に売ると自動車税は戻ってきますか?

売って名義が変わるだけでは、県から自動車税が月割りで戻る仕組みはありません。残りの月のぶんは、買取店が相当額を支払うか、買取額に含めて提示するのが一般的です。

Q5. 軽自動車でも同じ考え方ですか?

車検の前に売るのが基本という考え方は同じです。軽自動車の税金は市区町村がかけていて普通車とは扱いが違うので、税金の精算については売る店に確かめると安心です。

まとめ

車を売ると決めているなら、車検を通す前に売るのが基本です。車検を通してから売るのは、次の車の納車が間に合わないときに限られます。高い見積もりが出たら、これからの修理費も含めて、乗り続けるか乗り換えるかを考え直すタイミングです。

この記事のポイント
  • 売るなら車検前が基本
  • 高い見積もりは考えどき
  • 通すのは納車待ちのときだけ
  • 車検切れは運転せず引き取り
  • 自賠責・税金は買取額で精算

まずは車検の見積もりと同じ時期に査定を受けて、いまの値段を知るところから始めてください。

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車検20万は買い替えどき?を読む

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