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車でiPhoneの充電が遅い理由【純正USBポートでは足りない】

車のセンターコンソールに置かれたiPhoneと、ダッシュボードのUSBポートに挿さった充電ケーブル。車で充電が遅い原因はケーブルではないという記事のアイキャッチ Apple活用術

車に乗るたびiPhoneをつないでいるのに、降りるころには充電がほとんど増えていない。減ってはいないけれど、増えもしない。そんな覚えはないでしょうか。

私も同じ状態でした。ナビを使いながら音楽を流していると、30分走っても数パーセントしか増えない。ケーブルが悪いのかと何本も替えてみましたが、変わりませんでした。

原因はケーブルではありませんでした。車についているUSBポートの力が、今のiPhoneには足りていないのです。これは調べていくうちに、AppleとAnkerが公表している数字ではっきりしました。何をどう替えれば解決するのかまで、実際に使っているものを交えて説明します。

こんな状態になっていませんか
  • つないでいるのに残量が増えない
  • ナビを使うと逆に減っていく
  • ケーブルやコネクタが熱い
  • 家では速いのに車だけ遅い
テト
テト

車でつないでんのに、全然増えへんのやけど。ケーブル壊れてるん?

テンチョー
テンチョー

ケーブルじゃないかもしれないよ。車のUSBの穴そのものが力不足なんだ。

ノア
ノア

穴に力の差なんかあるんか。同じUSBやと思てたわ。

\ 数字で見ると一目です /
必要な電力を先に見る

車で充電が遅い理由

車でつないでいるのに充電が増えない理由の図。入ってくるのは車の純正USBポートから2.5〜12W、出ていくのは画面やナビや音楽や通信で同じくらい、差し引きでほぼゼロになるため残量が動かない

結論から書きます。車のUSBポートは、スマートフォンを速く充電するために作られていません。もともとは音楽プレーヤーをつなぐための差し込み口で、送れる電力がごく小さいのです。iPhoneは年々大きなバッテリーを積むようになり、必要な電力も増えました。つまり、車の側は昔のまま、iPhoneの側だけが変わった。この差が「つないでいるのに増えない」の正体です。どれくらい違うのかを数字で見ると、あっけないほどはっきりします。

どこから充電するか送れる電力の目安
車の純正USBポート(タイプA)2.5W〜12W
iPhoneの高速充電に必要な電力20W以上
シガーソケットに挿す充電器30W〜67W
\ 替えるのは1つだけ /
解決した方法を見る

足りていない電力

表のとおりで、車の純正ポートは、iPhoneが求める電力の半分にも届いていません。

Appleはサポートページで「20W以上のアダプターを使用してバッテリーを30分で最大50パーセントまで高速充電できます」と案内しています。裏を返せば、20Wに満たない電源では高速充電が始まりません。車の古いタイプのポートは、そもそも土俵に上がっていないわけです。

増えない状態の正体

「減りはしないが増えもしない」という、あの不思議な状態にも理由があります。入ってくる電力と、使っている電力がつり合っているからです。

画面をつけたままナビを動かし、音楽を流し、通信もしている。このときiPhoneはそれなりの電力を使います。そこへ少しずつしか電気が入ってこないと、差し引きでほぼゼロになる。つないでいるのに増えないのは、故障ではなく、そういう計算になっているだけです。

ケーブルを疑う前に

私も最初はケーブルを疑って何本も替えました。結果は変わらず、替えるべきだったのは電気の出どころのほうでした。

ケーブルが原因のこともあります。ただ、順番としては電源が先です。いくら太い水道管をつないでも、元の蛇口が細ければ水の量は増えません。まず何から電気をもらっているかを確かめてください。

タイプAとタイプCの差

車のUSBポート2種類の比較。四角いタイプAは2.5〜12Wが一般的で少し前の年式に多く充電は遅い、小さな楕円のタイプCは条件しだいで大きな電力を送れるが何ワット出るかは車種による

車のUSBポートには、形の違う2種類があります。四角い差し込み口がタイプA、小さな楕円がタイプCです。この形の違いが、そのまま充電の速さの違いになります。最近の車には純正でタイプCがつくようになってきました。一方、少し前の年式だとタイプAだけ、ということも珍しくありません。自分の車がどちらなのかで、打つ手が変わります。まずは運転席まわりの差し込み口を見てください。

四角い差し込み口の限界

タイプAは古くからある規格で、送れる電力にはじめから上限があります。

車に載っているものだと、2.5Wから12W程度が一般的です。まったく充電できないわけではありません。ただ、時間はかかります。私も以前はこれで済ませていましたが、ナビと音楽を同時に使うと追いつかない場面がありました。

楕円の差し込み口

タイプCは新しい規格で、条件がそろえば大きな電力を送れます。

ここで大事なのは「条件がそろえば」という部分です。形がタイプCでも、車についているものが何ワット出せるかは車種によります。純正でタイプCがあるのに思ったほど速くない、ということも起こります。形だけでは判断できません。

自分の車の見分け方

難しい調べ方は要りません。差し込み口の形を見て、実際に充電してみるのがいちばん速い確認方法です。

30分走って数パーセントしか増えないなら、電力が足りていないと考えて間違いありません。逆に20分で10パーセント以上増えるようなら、いまのままで困らないはずです。車を止めてから、画面を消した状態で10分つないでみると差がはっきり出ます。

iPhoneが求める電力

車のシガーソケットに挿さったコンパクトな充電器。iPhoneの高速充電に必要なのは20W以上というAppleが公表している数字

ここはAppleがはっきり公表しています。高速充電には20W以上の電源が必要です。この20Wという数字を覚えておくと、車でも家でも旅先でも、充電器を選ぶときに迷わなくなります。逆に言えば、20Wに届かない電源をいくら探しても解決しません。安い充電器を買い足すより、まず出力の数字を見る。それだけで、ほとんどの「遅い」は片づきます。

Apple サポート「iPhoneを高速充電する」より

20W以上のアダプターを使用してバッテリーを30分で最大50パーセントまで高速充電できます。

20Wという目安

この20Wは、車で使う充電器を選ぶときの最低ラインだと考えてください。

車の中では、画面をつけたままナビを動かすことが多くなります。使いながら充電するぶん、家で置いておくときより余裕が必要です。30W以上のものを選んでおくと、走りながらでもきちんと増えていきます。

PDという言葉

充電器の箱に「PD対応」と書いてあることがあります。これは機器どうしが話し合って、送る電力を決める仕組みのことです。

Power Delivery の頭文字で、これに対応していると大きな電力を安全に送れます。iPhoneの高速充電もこの仕組みを使います。難しく考える必要はなく、「PD対応」と「20W以上」の2つが書いてあるかを見れば十分です。

数字の見つけ方

出力のワット数は、たいてい本体か箱に小さく書いてあります。

「Output」や「最大出力」という表記の横にある数字がそれです。5V/1Aのように電圧と電流で書かれている場合は、かけ算するとワット数になります。5V×1A=5W。この計算を知っておくと、手持ちの充電器がどれくらいの力なのかがすぐ分かります。

充電器を変えた話

車のシガーソケットに円筒形の充電器を挿し込む手。ケーブルが2本つながっている。電源ごと変えるという解決方法

ここからは私が実際にやったことです。シガーソケットに挿すタイプの充電器に替えたら、あっさり解決しました。車のUSBポートを使うのをやめて、電源そのものを別に用意した形です。使っているのはAnkerの「535 Car Charger」という製品で、最大67Wまで出せます。車の純正ポートが12Wだったことを考えると、5倍以上です。替えてからは、ナビを使いながらでも普通に増えていきます。

\ 私が車で使っているもの /
使っている充電器を見る

シガーソケットという電源

シガーソケットは、もともとタバコに火をつけるための差し込み口でした。今はほとんどの車で、電源を取るための穴として残っています。

ここから取れる電力は、USBポートよりずっと大きいのが特長です。だから対応した充電器を挿せば、家で使っているのと変わらない速さで充電できます。車を買い替える必要も、配線をいじる必要もありません。

私が使っているもの

Ankerの535 Car Charger(67W)を使っています。タイプCが2口、タイプAが1口の3口タイプです。

選んだ理由は単純で、家でもAnkerの充電器とケーブルを使っていて、不満がなかったからです。同じメーカーで揃えると、どのケーブルを挿しても同じように使えるので迷いません。助手席の人のスマートフォンも一緒に充電できるので、3口あって困ったことはありませんでした。

ひとつお断りしておきます。この535は、2026年9月の時点でメーカー公式でも在庫切れになっていました。今から同じものを探すのは難しそうです。

今から買うなら

私が使っているものが手に入らないので、同じAnkerの現行品を調べ直しました。Nano Car Charger(75W)が、いちばん近い選択肢になります。

私の535(終売)Nano Car Charger
合計出力67W75W
つなげる台数3台2台
タイプCの口2つ1つ+内蔵ケーブル
タイプAの口ありなし
ケーブル別に用意本体に内蔵

出力は535より上です。45Wの巻取り式USB-Cケーブルが本体に入っていて、30WのUSB-Cポートが別にもうひとつ。ケーブルを用意しなくていいぶん、車内が散らかりません。ただしタイプAの口がないので、古い機器もつなぎたい人は向きません。

正直に書いておくと、私はこれを使っていません。535で困っていないからです。数字と仕様で選ぶならこれ、という紹介にとどめます。使う機会があれば、そのときに書き足します。

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気になっている他社

Anker以外だと、CIOやUGREENも気になっています。

どちらも小型で出力の大きいものを出していて、評判も悪くありません。こちらも車では試していないので、使い勝手までは書けない立場です。

挿す場所で変わる速さ

同じ充電器でも挿す口で出力が変わる図。USB-C1とUSB-Aの組み合わせは合計67.5W、USB-C2とUSB-Aの組み合わせは合計18Wまで落ちる

ここは見落とされがちな落とし穴です。口が複数ある充電器は、どこに挿すかで出せる電力が変わります。同じ充電器なのに、挿す場所を間違えると遅くなる。カタログの大きな数字だけを見ていると気づけない部分で、私も説明書を読み直して知りました。3口あるから3台とも全力で充電できる、という話ではないのです。ここを知っているだけで、日々の充電の速さが変わります。

同時に使うと落ちる出力

私が使っている製品の説明書には、組み合わせによって合計出力が大きく変わると書かれています。

使う口の組み合わせ合計の出力
USB-C1 + USB-A67.5W
USB-C2 + USB-A18W

※Anker 535 Car Charger(67W)の製品情報より。組み合わせによる出力の違いは製品ごとに異なります。

説明書を読む価値

この差を知らないと、せっかく良い充電器を買っても遅いままです。

3口あるうちのどれが主力なのか、説明書には必ず書いてあります。買ったときに一度だけ読んでおけば、あとは同じ口に挿すだけです。私は自分がいつも使う口を決めて、そこにケーブルを挿しっぱなしにしています。

ケーブル選びの落とし穴

充電器を替えても速くならないときは、ケーブルが大きな電力に対応していないことがあります。

見た目が同じでも、中の作りは別物。充電にしか使わない安いケーブルは、送れる電力が小さく作られていることがある。私はケーブルも充電器と同じメーカーで揃えていますが、それは相性の問題ではなく、規格の合うものを確実に選ぶためです。

熱くなるときの話

夏の強い日差しが差し込む車内で、シートの上に置かれたiPhoneと充電ケーブルのコネクタ。熱いときの見分け方

充電中にケーブルやコネクタが熱を持つことがあります。私も経験があります。少し温かい程度なら心配は要りませんが、持てないほど熱いなら止めたほうがいいというのが目安です。車の中は家より条件が厳しく、夏は特に熱がこもります。iPhoneは熱くなりすぎると自分で充電を止める仕組みを持っているので、「熱いうえに充電も進まない」という状態も起こります。放っておいて良い熱と、そうでない熱を分けて考えましょう。

心配のいらない熱

電気を流せば多少は熱くなります。触れて温かい程度なら、正常な範囲と考えて構いません。

大きな電力を送っているときほど温かくなります。急速充電が始まった証拠でもあるので、むしろ動いている印です。充電が進んで残量が増えてくると、自然と落ち着いてきます。

やめたほうがいい熱

一方で、握っていられないほど熱い、焦げたようなにおいがする、コネクタが変色している。この3つはすぐ外してください。

ケーブルの中で断線しかけていたり、差し込み口にゴミが入って接触が悪くなっていたりすることがあります。安いケーブルほど起こりやすい現象です。無理に使い続けるものではありません。

夏の車内は別問題

夏場は、充電器のせいではなく車内の暑さで止まっていることがあります。

iPhoneは高温になると自分を守るために充電を止めます。直射日光の当たる場所に置いていないか、送風口の風が当たる位置に移せないかを見てみてください。夏の車内でiPhoneが熱くなる話は、別の記事に詳しくまとめています。

夏の車内でiPhoneが熱暴走!高温警告の原因と整備士が教える対策7選
夏の車内でiPhoneが高温警告!熱暴走の原因と、ガソリンスタンド店長&整備士が教える対策7選を解説。やってはいけないNGな冷やし方、車載ホルダーやサンシェードの選び方、AirTag・Apple Watchの注意点まで、毎日クルマに乗るプロが分かりやすくまとめました。

よくある質問

Q1. 車の充電がなかなか進まないのはなぜですか?

車のUSBポートから送れる電力が小さいためです。純正のタイプAは2.5Wから12W程度で、iPhoneの高速充電に必要な20Wに届きません。ナビや音楽で使う電力と釣り合ってしまい、残量が増えない状態になります。

Q2. 車の充電が遅い理由は何ですか?

いちばん多いのは電源の力不足です。次にケーブルの規格、そして車内の温度。この順番で疑ってください。ケーブルを何本も買い替える前に、どこから電気を取っているかを確かめたほうが速く解決します。

Q3. iPhoneの充電がなかなか進まない原因は何ですか?

使いながら充電していると、入ってくる電力より使う電力が上回ることがあります。画面をつけたままナビを動かしている状態が、まさにこれ。20W以上の充電器に替えるか、いったん画面を消して充電すると分かりやすく増えます。

Q4. iPhoneの充電が遅すぎるときはどうすれば?

シガーソケットに挿すタイプの充電器を使ってください。「PD対応」「20W以上」と書かれているものを選べば失敗しません。車のUSBポートを使うのをやめて、電源そのものを替えるのがいちばん確実です。

Q5. ワイヤレス充電と有線はどちらが速いですか?

有線のほうが速くなります。ワイヤレスは便利ですが、送れる電力が小さく、熱も持ちやすい。走りながら確実に増やしたいなら、ケーブルでつなぐほうが確実です。置くだけの手軽さを取るか、速さを取るかの選択になります。

Q6. 充電器は何ワットのものを買えばいいですか?

iPhone1台なら20Wから30Wで足ります。同乗者のぶんも一緒に充電したいなら、45W以上で口が複数あるものが便利です。ただし口を同時に使うと1つあたりの出力が下がる製品が多いので、説明書で組み合わせを確認してください。

まとめ

車で充電が遅いのは、iPhoneの不調でもケーブルの寿命でもありませんでした。車についているUSBポートが、今のiPhoneに合っていないだけです。

この記事の要点
  • 車の純正USBポートは2.5〜12W
  • iPhoneの高速充電には20W以上
  • 解決はシガーソケットの充電器
  • 選ぶ基準はPD対応と20W以上
  • 挿す口で出力が変わる製品もある

まずは今つないでいる場所を確かめてください。四角い差し込み口なら、それが原因です。充電器をひとつ替えるだけで、毎日の小さなストレスが消えます。私の場合、替えてから「充電できていない」と気にすること自体がなくなりました。CarPlayを使っている方は、つなぎ方そのものを見直すとさらに快適になります。

\ ケーブルから解放される /
CarPlayをワイヤレス化する方法

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